種類と選び方

社葬と明示して葬儀を行う場合、故人を偲ぶ会という意味合いはもちろんあるものの、同時にその関係企業の新体制アピールの場所としてもまた重要な意味を持ちます。
この2つの側面は会社の規模が大きくなるほど両立することが難しくなってくるため、親近者のみで厳かに行う式と、そのあと大々的に行う式とを分けて行うこともよくあります。
大企業や公官庁で人が亡くなった場合、まず先行して「密葬」として親近者のみで葬儀を行い、そのあとで改めて「本葬」として大規模な葬儀が行われます。
密葬と本葬を分けて行う場合、本葬はあまり伝統的な手順にこだわらないお披露目式のようなものとして行われることもよくあるようです。

一昔前までは葬式と言えば多少の宗派間の違いはあるにせよ、ほとんどが共通点の多い仏教形式によって行われるものでした。
ところが最近では葬儀という式典がカジュアル化して宗教的な重みがなくなってきたことと、仏教以外の多くの宗教があたりまえに存在してきたことが背景となり、社葬においても昔のような厳格さが求められなくなってきました。
「社葬」という定義は、運営の主体が法人である場合の葬儀全般のことを指し示しています。
ですが実際には社葬と言われる葬儀方法の中にもいくつか種類があり、その中から主催する会社の規模や方針によって、最も適した方法を選ぶことになります。

社葬の種類を大きく分類すると、まず伝統的な日本の葬儀方法である僧侶による読経と故人を偲ぶ告別式が一緒に行われる狭義の「社葬」と、密葬と本葬というふうに分けずに喪家と企業が合同で通夜~火葬までを一連の流れとして行う「合同葬」、さらにほとんど宗教的な色彩なく密葬あとの葬儀や告別式をパーティー形式に行う「お別れの会(お別れ会)」の3つがあります。
通常の企業では、会社と直接関連があるのは故人のみで親族までもが深く関わっている場合はあまりありません。ですので、親族で開く葬儀と会社主催の葬儀を分けて行う方法がほとんどとなります。

ですが同族企業として成長した中小企業の場合には、親族が行う葬儀と会社が行う葬儀とを厳密に分けて行う必要がそれほどないという場合もあります。
そのような場合には、上記分類で2番目にあたる「合同葬」という形式が選ばれます。
ちなみに合同葬という名称は、「密葬」と「本葬」」の合同という意味の他に、複数の人が亡くなった場合その葬儀を同時に行う場合にも使われます。