税務上の取り扱い

社葬は企業活動に大きな貢献をした人の死を、会社として葬儀を行うことで対外的に広報するという役割があります。
社葬の対象となるのは一般的な慣習としては会長や社長、その他の取締役とされていますが、全ての企業においてこうしなければいけないという基準があるわけではありません。
社葬の場合は個人葬とは違って出席を呼びかける人の数が非常に多くなるため、会場の設置や設備の準備などにかなり多額の費用がかかります。
社葬にかかる費用に関しては、企業活動の一貫として経費に計上することができるようになっているので、損金として算入することができ会計面で有利に利用することもできます。
そのため、社葬としてその葬儀を扱うかどうかについては、事前にきちんと規定を定め客観的に社会通念に適したものであるかどうかを示しておくことが大切です。

社会通念上、社葬として扱うことが適当であるかどうかについてを示すための方法としては、取締役会を開き、そこで決定したことについての議事録をきちんと残しておくというものがあります。
反対に、この取締役会での決定議事録が残っていなかった場合には、例え葬儀に使用した費用についての領収書が残っていたとしても、それが社葬費用として認められることはありません。
そのため、社葬の対象となるかどうかの判断は、訃報が入ったあとに素早く取締役会を開きそこで行わなくてはいけません。
取締役会ではその葬儀を社葬とするかどうかということの他に、葬儀の規模やどのくらいの費用までをかけるかという具体的なことまでを定めます。
社葬の場合は個人葬の場合の喪主にあたる葬儀委員長や、葬儀のセッティングに関わる活動をするチームである葬儀実行委員会を選ばなくてはいけません。
個別の具体的な事務作業については、葬儀実行委員会が設定すればそちらで決定ができるので、取締役会でそこまで細かい部分を定める必要はないでしょう。

これら社葬までの流れをスムーズに行うには、社内規定であらかじめ社葬にかかわる内容を決めておくことです。
社内規定というと、就労規定などの方面については細かく定められていますが、意外に社葬に関する定めまでがきちんと決められている企業は少ないものです。
就労規定とは別に「社葬取扱規定」というふうなものをつけておくことを企業の経営者や担当者におすすめします。
業務中の事故など、取締役などではなくても社葬として例外的に取り扱うこともあるので、見直しをしつつ規定を設置をしておいてください。