たま駅長

地元のアイドルとしても活躍した猫

和歌山県にある貴志駅には、かつて「たま」という有名な猫の駅長が存在していました。
三毛猫のたまは、駅の売店でもある小山商店の飼い猫でもあり、人によく慣れていた猫だったそうです。
貴志駅は元々有人駅でしたが、 無人駅になったことが猫の駅長が誕生するきっかけになりました。
猫が住んでいた小屋が駅と駅の隣にあった倉庫の間に存在していましたが、無人駅になったことで土地が市の公有地になったため撤去を求められたそうです。
そこで猫達を駅の中に住ませて欲しいと飼い主さんに懇願され、和歌山電鐵の社長が招き猫のような立場として三毛猫のたまを駅長に就任するという意向を示したそうです。
他にもたま自身の母親でもあるミーコと、ためたまがお母さん猫の代わりとして面倒をみていた元捨て猫のちびも貴志駅に住める事になった経緯があります。
ちなみに、ミーコとちびは助役として任命されています。

こうして駅長として活躍することになったたまは、改札台にちょこんと座り、お客さんを見送っている様子はまさに駅長の風格が漂っていました。
たまには天気予報の特技を持っていたことも有名でした。
耳をいつも以上にかいている時には、翌日の降水確率は9割以上だったそうです。
また、たまの前両足には一部分だけ茶トラ模様が存在していましたが、前足を揃えるとハートの模様に見えることから、運良く見ることができれば幸せになれるというジンクスも生まれました。

メディアでも話題になり、写真集やDVDが発売されて映画出演を果たすなど様々なシーンで活躍しました。
どんどん有名になったおかげで全国各地からたまに会いたいという観光客が増え、経済波及効果も11億円を突破したとされる年もありました。
元々は赤字運営が続き、廃線も検討されていたところに大きな経済効果をもたらしたたまの活躍は、人間の力では成し得なかったことだと言えます。
地域の活性化にも貢献し、人々に愛された「たま駅長」は、2015年6月に急性心不全で天国へ旅立ってしまいました。
たまに感謝の気持ちと安らかな眠りを祈るために和歌山電鐵が主催した社葬が執り行われました。

参考:http://matome.naver.jp/odai/2143547531217353201

たま駅長の社葬

たま駅長の社葬は貴志駅で行われました。
神式の葬儀で、たまの死を悼む一般の方を含め約3千人もの方が参列しました。
葬儀委員長にはたまを駅長に任命した和歌山電鐵社長の小嶋三伸氏、和歌山県知事の仁坂吉伸氏なども参列しています。
この時に最後の辞令として、たまを名誉永久駅長に任命しています。
たくさんの人々に幸せを分けてくれたたまへの感謝を述べるとともに、たまの精神を受け継いでこれからも頑張って行きたいという意思が伝わる弔辞が述べられていました。