浄土真宗本願寺派(お西)

親鸞が法然の教えから離脱して作った浄土真宗

浄土真宗は、法然の弟子であった親鸞が開祖となって初めた宗教です。
もともと親鸞は「南無阿弥陀仏」と唱えることで信仰を示すことができるとする「浄土宗」の弟子であった人物でしたが、法然の強調する「他力本願」に疑問を感じるようになり新たに宗派を立ち上げることとなりました。

現在でもしばしば慣用句として用いられることのある「他力本願」ですが、本来的な意味としては阿弥陀如来に願をかけることによりその意向により救済を受けることができるというものです。

現代の慣用句として用いられる「他力本願」は、しばしば「自分の力ではなく周囲にいる人に頼ってなんとか物事を解決しようとすること」というニュアンスで捕らえられてしまっています。

しかし本来の「他力本願」の「他力」とは、一切の衆生を救済しようとする「阿弥陀如来」のことを指すものであり助けて欲しいと本気で願いをかけることにより、その力を得ることができるようになるというのが浄土宗の教えです。

それに対し親鸞が顕した「歎異抄(たんにしょう)」の有名な一文として「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」というものがあります。

これは本来阿弥陀如来は人々を救う存在であるのだから、熱心に願掛けをするかどうかに関わらず全ての人を救うのではないかという「他力本願」よりもさらに広く人類救済を訴えたものです。

実際浄土真宗の教えでは、自力で往生しようという気持ちを持つ必要などなく、阿弥陀様が立てた誓いを守ることで救われるとしています。

ちなみにこの浄土真宗の教えでは、世俗の波の中で見を委ねることで信仰をしていくことができると解釈できることから、それまでの仏教では禁止されていた飲酒や妻帯といったものを許容することにもなっています。

浄土真宗の分派としきたりの違い

浄土真宗は全国でも数多くの檀家を持つ非常にメジャーな宗派です。
しかし始祖である親鸞より、後世に伝えられていく過程においてかなり数多くの分派が発生しており、全国で統一された主流派閥が存在していないというのが実情です。

中でも最も浄土真宗の分派として加盟寺院が多いものを十派というのですが、そのうちさらに上位二派のことを「お東」「お西」という呼び方をしています。

日本で最大の浄土真宗の本山となっているのは「お西」と言われる宗教法人「浄土真宗本願寺派」で、それに次ぐ宗教法人「真宗大谷派」とともに実質的に全国を二分する存在となっています。

「お西」「お東」では葬儀の作法は若干異なる部分もありますが、基本的には本願寺第八代蓮如宗主における葬儀次第によって伝承をされているためそれほどはっきりとした違いになるということはありません。