日蓮宗

「南無妙法蓮華経」と唱えることで全て救われる日蓮宗

仏教の宗派の多くでは、唱えるお題目は「南無阿弥陀仏」という言葉が用いられています。
しかし日蓮宗やその系統の宗教においては「南無妙法蓮華経」という法華経典による「お題目」が使用されているというところに大きな違いがあります。

この「南無妙法蓮華経」は、「南無=礼拝します、礼拝します」という意味に「妙法蓮華経=クマーラジーヴァが漢訳した法典」を付け加えたものです。

日蓮宗がそれまでの仏教と大きく異る点は、従来の仏教においては祈る信者の救済は成仏後や転生後であるといったものであったのに対し、日蓮宗では今生きているこの現世での救いがあるとしたことです。

簡単に言うと日蓮宗では、「南無妙法蓮華経」というお題目を唱えることにより、今生きている体に仏のパワーを引き寄せることができ、現世において成仏を叶えるとしているのです。

さらに日蓮が他の仏教の始祖たちと異なっていたのが、自らの教えを広めて行く際に他の仏教の宗派として存在していた浄土真宗や禅宗を「邪教」として激しく攻撃したという点です。

また日蓮宗の教えは個人の信仰というレベルに収めるのではなく、社会全体や国家的に信仰すべきものであるとはっきり主張したことも他の宗派にはない特徴になっています。

当然のことながら日蓮が在命中は時の政治中枢より大きな迫害を受けることになりましたが、そうした迫害も日蓮は法華経典に記されている「法難」であるとし信者により積極的な布教を促しました。

分派教団が非常に多いのが特徴

日蓮宗は他の仏教の宗派に比べ、非常に数多い教団分派を持っているということが特徴です。
有名なところとしては、創価学会や顕正会といった新興宗教の団体や、立正佼成会や顕本法華宗といった日蓮聖人を祖師として仰いでいる団体が挙げられます。

ただし創価学会や顕正会といった新興宗教の場合には、日蓮宗の本山とは関係が断絶された団体となっていることから、正確には分派というわけではありません。

しかし全国には日蓮正宗として正式な継承を受け継いでいる団体よりもむしろ新興宗教として日蓮系を名乗る新興宗教団体が多いというのが実情です。

正派・分派ともに共通しているのが祈祷の時に口にするお題目である「南無妙法蓮華経」で、これがあるかないかだけで日蓮宗からの分派かどうかを判断することができます。

葬儀の場において最も特徴的なのが信者の使用する数珠で、日蓮宗においては「菊房」と呼ばれる房が2本でひとつついた形状をしています。

最近では厳密に数珠の形をこだわる檀家さんも減少してきていますが、日蓮宗として本格的な葬儀をするという場面においては準備をしておくことが望ましいでしょう。