「供花は辞退します」と言われた場合

遺族の意向を尊重したい供花・供物

一般葬や社葬の場合、お世話になった人への最後のたむけとして供花や供物を提供したいと考えるところでしょう。
ですが葬儀を行う遺族の意向により、あらかじめ供花や供物をお断りしている場合があります。

実はこうした供花や供物に関するトラブル相談事例は年々増える傾向にあり、できるだけ故人の気持ちに沿った葬儀をしたいという遺族と、社会通念上供花をしたいという価値観の対立が多くの葬儀で起こっています。

なぜこうした構図が発生するかというと、日本人特有の「口では遠慮はしているけれども、それを言葉通りに受け取ることはできない」という微妙な人間関係の礼儀があります。

供花や供物を断られた側にとっては、「本当に何もしなくていいのだろうか?」「自分以外の人が供花をしていたら恥をかいてしまう」といった疑いが生じてしまいます。

そこでここ近年ではこれからお通夜や葬儀を開く遺族や喪主から出される案内状に「御香典、供花、供物の儀はかたくご辞退申し上げます」といった文言をはっきり書く例が増えてきました。

社交辞令ではなく本当に断っているのだということを判断するポイントとしては「故人の遺志である」「簡素な式である(会場が小さいなど)」といった理由がきちんと書かれているということです。

香典や供花、供物を喪主・遺族が辞退したがる理由はいろいろありますが、最も大きなものは香典などを受け取ることによって発生するその後の香典返しや挨拶まわりなどの手間を省略したいということです。

遺族が高齢であったり、喪主となる家族が遠方に住んでいて何度も地元に戻ってこれないといったような事情があると、そうした参列者全員への事務手続きはかなり大変なものになります。

ですので「いや自分は生前に故人にお世話になったから」という気持ちを示すならば、香典や供花・供物ではなく別の形で示すようにしましょう。

宗教・宗派による辞退もあります

式の規模や故人の遺志の他に、葬儀を行う宗教・宗派によりお断りをするケースもあります。
特に供花や供物の場合は、仏教とそれ以外の葬儀でかなり方式が異なりますし、無理に仏式で送ろうとするのはかえって失礼になってしまうこともあります。

よくあるのがキリスト教による式をするという場合で、「香典」という「お線香のためのお金」は渡さないのがしきたりとなります。

香典を断っている式であっても、供花は受け付けているということもありますので、案内状を受け取ったらその内容をしっかりと確認をして何が具体的に禁止されているかということをよく読みとるようにしましょう。

案内状には葬儀の日時や場所の他、どういった方式で葬儀をする予定であるかも必ず記載されているはずですので、できるだけその方式に従うのがマナーです。