社葬における弔辞を頼まれたら

個人葬に出席したことのある人の中には、弔辞を頼まれてしまった困ったという経験のある人がいるのではないでしょうか。
あるいは自分が弔辞を読んだわけではないのですが、その時弔辞を担当した人の言葉がとても素晴らしく胸に迫るものがあり、つい涙が溢れてきてしまったという経験をした人もいるのではないかと思います。
最近では伝統的な葬儀形式をとらない「お別れ会」として葬儀を行うことも個人葬・社葬に限らずよくあるようですが、この弔辞(お別れの言葉)はどのような形式の会でもほぼ必ず行われているようです。
それもそのはずで、弔辞の様子やでき次第によって、その葬儀やお別れ会の雰囲気が大きく変わり、時に一生忘れられないほど感動的なものになることがあるからです。

ところで、弔辞を担当するのはどのような立場の人なのでしょうか?
弔辞は特に親族でなければいけないとか、どのくらいの親密度でなければいけないとかいった決まりごとはありません。
また、自分から弔辞を読ませて欲しいと頼むことも決して失礼なことではなく、遺族の同意があれば立候補として弔辞係にしてもらうこともできます。
逆に弔辞を読んで欲しいと頼まれた場合、これは可能な限り断ってはいけません。弔辞を断ることは大変なマナー違反なのです。結婚式の友人代表挨拶などと同じ気持で「私なんかじゃ良い文章書けないから」と一旦謙遜することもいけません。必ず受けてください。

社葬の場合の弔辞も、内容的には個人葬の場合とそれほど内容に差をつける必要はありません。特に弔辞にこれといった定型文があるわけではないので(テンプレートは各葬儀社にはありますが)、自由に書いても構わないのですが、一般的な構成内容としては

・故人を悼む言葉、今の悲しい心境。
・生前の故人の様子や性格。自分との関わり。
・故人の経歴や残した功績についての賛辞。性格面と成功の関係など。
・遺族へのお悔やみ。
・故人へのお別れの言葉。まとめ。

ともっていき、最後に自分の氏名を故人との関係(友人、会社での地位)と合わせて締めくくります。
気をつけたいのが文章の長さの面で、良い文章であってもあまりにも長くなりすぎる弔辞は式全体に影響するので、長くても10分~20分程度で終わらせるのがよいでしょう。

読み終えた弔辞は親族のもとに手渡され、そのあと長く自宅に保管されます。
自筆で決められた用紙(巻紙など)に丁寧に書き、あとから見られて恥ずかしくないようにきちんと仕上げるようにしましょう。