社葬で重要な受付・接待係

社葬は、社内に在籍する人間が亡くなったとき全て行われるというわけではありません。大企業の会長や社長など、亡くなったことを取引先などに強く周知してもらうことで、以後の取引に大きな影響を与える場合など、企業として何らかの意義があると判断される場合に、取締役会の承認によって行われるかどうかが決定されます。
しかし、人の死は誰にも予想できることではありません。
冠婚葬祭において、結婚式の場合は式よりかなり前から綿密に計画を立てることも可能ですが、葬儀の場合はそういうわけにはいきません。
事前に練習や詳細な打ち合わせ確認などができないまま、慌てて準備をしなくてはならないという場合がほとんどです。

一般的な形式の葬儀に何度か参加したことのある人なら、おそらく一度は経験をしたことがあるのではないかと思うことがあります。
せっかく受付に言って香典を出しているのに、いつまでも対応してくれなかった。おかしな出迎えの言葉をかけられた。次にどこへ移動して席につけばいいかなど、わかりやすい指示や説明をしてもらえなかった。などです。
これは普段受付をやり慣れていない人が急に駆りだされてしまったため思うように大勢の人をさばききれなかったという、ある意味やむを得ない状態です。
個人葬の場合、それもあとからのちょっとした思い出くらいですむかもしれせんが、これが社葬となると単なる苦笑いで済むだけの話ではありません。
先にも述べましたが、社葬は故人の弔いという意味の他に、今度の企業としての取引先との関係を示す重要なセレモニーでもあるからです。

社葬が開かれることが決まると、葬儀副委員長や運営委員長といった実質的な運営責任者がそれぞれの役割で働く人を任命します。
会の司会や誘導スタッフは葬儀社からの派遣人材でも行うことができますが、取引先からの弔問の挨拶を受け、また高額な香典を管理する受付は、ほとんどの会社で社内の人材があてられます。
しかし社内で信用のある人材であったとしても、普段受付をやりなれていない人の場合、うまく受付業務をこなすことができるかどうかはわかりません。
中には「たかが受付」と甘く見て、社外的なイメージを崩してしまうようなマナーを失した行いを無意識にしてしまっていることもあります。
社葬における受付や来賓接待係は、単なるもてなし以上のルールやマナーが求められます。まるごとお任せではなく、係につくまえには一度しっかりと確認をしておくことが大切です。